「Limbo-54 への道」カテゴリーアーカイブ

発掘原稿: Limbo-54 への道 (6)

インタラクティヴ・ライヴ「Limbo-54」とAMIGAの仕込みに関する発掘原稿です。
2002年のことを2003年になって思い出しながら書いているようです。
文章の最後に『来なかった近未来』より SuperGenSX に関する解説を引用しました。
『来なかった近未来』には平沢進が Video Toaster と SuperGen に関する抱腹絶倒エピソードが掲載されています。


Interactive Live 2003 への道 — その6 SuperGenSXがんばって篇

ToastScan 購入前にSoftwareHutに聞いた話では、 ToastScan は SuperGen を含むほとんどすべて(almost any)のGenlockで動作可能とのことでした。
しかし、Hutに問い合わせると、以下の答え。

SuperGenは古い製品だし、なにか問題があったはずだ。
コンデンサかなにかを付け替えれば解決できたはずだが詳しいことはわからない。
後継機の SuperGenSX なら動作するはずだが、在庫はない。
GVPのG-LOCKならちゃんと動くし、まだ売っている。

しかし、平沢さん的にはG-Lockではダメなそうです。
G-Lockは面白い機能があるけれども、かつて「地獄を秘めている」ことが発覚したらしい(笑)。
それに対してSuperGenを使う理由は「SuperGenは“ナイト”あるいは“武士”のような忠誠心をもってARexxに応答」することにあるそうです。
この「ARexxコマンドに対する美しい応答」はライヴで映像業者が持ち込んだプロ機器との連携においても数々の武勇伝を残し、また、いざという時には手動制御も可能という危機管理においてもスグレモノらしいです。

というわけで、 ToastScan で使えるらしい SuperGenSX を獲得する方向で動くことに。
その前に SuperGenSX の動作保証の言質を取るべくHutとの文通したのですが、どうも話がかみ合いません。
やっと得た答えは…。

G-lock以外のGenlockはテストしていないけれども ToastScan は100個出荷して未だ苦情はないので、たぶんどんなGenlockでも動くだろう。
SupergenSXもたぶん動くはずだが、テストはしてないので確約はできない。

こらこら、しょーがないね、まったく。

結局、 ToastScan で動く保証はないものの、望みをかけてネットオークションでSupergenSXを物色することにしました。
意外とブツは早く見つかり7月23日、カナダから SuperGenSX が到着いたしました。
しかし、届いた SuperGenSX は正常動作いたしませんでした(泣笑)。
ヴィデオソースとAmigaのRGB出力をミックスしてコンポジット出力するGenlockモードは正常なのですが、なぜだかヴィデオソースなしでAmigaのRGB出力だけをコンポジット出力するStandAloneモードでは働きません。
英文マニュアル片手に試行錯誤するも同じ。
壊れてるっぽいです。

う〜ん。

ただ、こんな SuperGenSX でも ToastScan との相性を見ることではできそうなので、テストします。
ToastScan なしで15kHzモニタにつなげると SuperGenSX のRGBパススルーからは正常に出力されます。
しかし、ToastScan をつけると、SuperGen の時と結果は同じ。
ToastScan はバイパスしてしまってスキャンダブリングしません。

う〜ん。

とりあえずカナダの売り主に、返品・返金の要求を出しましたところ
「こっちではずっと完璧に動いていたが、ダメつーなら送り返しやがれ」
という返事が来ました。
しかし、そのくせいざ返品しようとすると、使い方が間違っているとか、それで仕様だとか、なかなか返品&返金を承諾せず話はこじれ、逃げようとするカナダ人にしつこく迫りまくること3か月。
ようやく11月半ばに返品を受け入れさせ、本体価格を返金してもらい SuperGenSX はカナダへ帰っていきました。

しかしながら、たとえ ToastScan に適合しなくとも SuperGen はライヴのバックアップ用にもう1台必要なため返品交渉と並行して代替品を物色していたのですが、なんとカナダ産の半額でアメリカ産の上物をゲット。
マニュアルやソフトは附属せず本体のみでしたが動作確認したところ、ばっちりでした。

さて、ToastScan問題の解決に動いている間、Amiga本体のほうはうまく動いていたかというと、そういうことはまったくございません(笑)。
次回、A4000が萌えます。


『来なかった近未来』より
一般的な映像用語ではGenlock(Generator Lock の略/ゲンロック/ジェンロック)とは基準となる信号に合わせて複数の映像の同期を取ることを指す。そこから転じて、AMIGAにおいては、カメラやVTRなどの映像ソースとAMIGAの画面出力とを合成してヴィデオ出力する機器を指す。Digital Creations社の SuperGen はAMIGA用の代表的ゲンロックで、後継機に SuperGenSX がある。

SuperGenSX

発掘原稿: Limbo-54 への道 (5)

インタラクティヴ・ライヴ「Limbo-54」とAMIGAの仕込みに関する発掘原稿です。
2002年のことを2003年になって思い出しながら書いているようです。
文章の最後に『来なかった近未来』より Video Toaster に関する解説を引用しました。
『来なかった近未来』には平沢進が Video Toaster を動作させるまでの顛末が描かれています。


Interactive Live 2003 への道 — その5 ToastScanがんばって篇

2002年7月1日、SoftwareHutからの荷物第2弾が到着しました。
返品から1週間とは素早いです。

  • A4000 motherboard
  • ToastScan x2
  • X-surf x2
  • Lyra PC Keyboard adaptor

マザーボードはいかにも中古という感じでけっこう汚く不安がかきたてられます。
一応、充電池は取り外され、ボタン電池ホルダにつけかえられていましたが、基盤には多少液漏れっぽい汚れがあります。
気を取り直して組み立てます。

マザーボードには、スペーサー(六角型オスメスネジ)も取り付けCyberStormをきっちり固定します。
CyberStormにはCPUファンも取り付けたことだし、あとはなぜか足りないドータボードのスペーサーを取り付ければカンペキでしょう。

CyberStormに搭載されていた8MBのSIMM x 4枚を16MB x 4枚に換装し、合計64MBに増設。
マザーボードのスロットにもMaxの4MB x 4で埋めます。
(後日、マザーボード上のメモリは不調の原因と見て外してしまいましたが)
SIMMの新品はとんと見かけなくなりましたが、手持ちもけっこうありますし、中古ならたくさん市場に出回っています。
(当時、16MBは1枚100円くらい、32MBは1枚800円くらい)

X-surf(クロスサーフ)ネットワークカードは2枚とも正常に動作しました。
ちゃんとインターネットにもつながります。

PARは操作方法を知らないのですがハードディスクとつないでみたところ、動作しているようです。
ただ、10GのHDのうち8Gちょっとしか認識していません。
これはいわゆる「8Gの壁」で、ボードの限界でしょう。
にしても、中古のPARをソフト付きといって売っていながらいながらソフトを添付しないHutにちょっと疑問だったのですが、DPS(Digital Processing Systems)のサイトで
ダウンロード可能だったのでよしとします(笑)。
ちなみにDPSはLeitch Technology Corporationに吸収されましたが、ブランドは残っています(*)。

*2003年当時の話

余談ですが、今年(2003年)某放送局の映像制作セクションへ取材へ行きましたら、WindowsでDPSのソフト(dpsVelocityかなんか)を使っていました。
非常に使い勝手がいいので重宝しているそうです。

さて、そうそうすべてうまくいくわけがないのがAmigaの常。
ToastScanの出番です。
ToastScanはSoftwareHutが開発した外付けのスキャンダブラ/フリッカフィクサで外観はACT(Apollo) MV1200とまったく同じです。
他製品に比べて画面が明るく、黒がボタった感じがしないので、第1印象はよかったのです。
問題はウリにしている、VideoToasterやGenlockとの共存で、それはライヴでの使用においても重要なポイントです。

VideoToaster(以下VT)の画面は問題なくPC用モニタに映すことができました。
VTは、単なる23pin→15pinのVGAアダプタでも種類によっては画面が乱れて映らなかったりするくらい神経質なハードなのでたいへん感心しました。
お次は、Genlockです。
SuperGenで試してみました。
SuperGenにはRGBのパススルーポートがついており、下記のように接続します。

Amiga(RGB)→SuperGen→(パススルー)→ToastScan→PCモニタ
|
(コンポジット)→TVモニタ

その結果は以下の通り。

  • スキャンダブラが機能せず、バイパス状態になる
    (ToastScanのBYPASSランプが点灯する)
  • 15kHz対応モニタに映してもフリッカが出て画面が乱れる
  • SuperGenからTVへの出力はキレイに表示する
    (A1200やA600のコンポジット出力よりキレイです)

試しにVideoスロットに挿すタイプの内蔵スキャンダブラ、コモドール製A2320(Amber)で試したところ、A2320のVGA出力、AmigaのRGB出力、SuperGenのコンポジット出力、
ともに問題ありませんでした。
SuperGenのRGBパススルーポートを使わないからかもしれません。
これではToastScanを導入した意味が半減です。

う〜む。

次回はSuperGenSXゲットへ動きます…しかし!?


『来なかった近未来』より

*Video Toaster

Video Toaster は1990年にNewTek社からリリースされたヴィデオ編集用のハードウェア/ソフトウェア。
AMIGAのVideoスロットに搭載する拡張ボードと、Switcher,Toaster Paint,Toaster CG,LightWave3Dというソフトウェアによるシステム。
映像ソースのスウィッチング、リアルタイム・エフェクト、映像の合成や加工、タイトル作成、ペインティング、3DCGの制作といったことがVideo Toaster搭載のAMIGAだけで可能になる。
非圧縮・無劣化で放送規格のクオリティであったため、小規模な映像制作会社やCATV局などで盛んに使われるようになった。
さらには、のちにリリースされたハードディスク・レコーディング・ボードのFlyerと組み合わせることでノンリニア編集を可能にし、DTV(Desktop Video)という分野を切り拓いた。
Video Toaster は1999年にはWindowsNTに移植され、現在は TriCaster という製品にその血脈が受け継がれている。
クリエータの人気を集めたLightWave3Dは、のちに単体でもリリースされるようになり、WindowsやMacintoshに移植され、現在も3DCG制作ソフトウェアの定番となっている。

http://movie.b-artist.co.jp/kiji/nikkeicg/dv199908-01.html

Newtek Video Toaster 2000
Newtek: Video Toaster
Video Toaster のSwitcher画面

発掘原稿: Limbo-54 への道 (4)

インタラクティヴ・ライヴ「Limbo-54」とAMIGAの仕込みに関する発掘原稿です。
2002年のことを2003年になって思い出しながら書いているようです。

SoftwareHutというのはアメリカにある老舗のAMIGAショップで、FAMIGAでは「爆速ハット」の異名を取り「ほんとは日本にあるんじゃないか」とか「日本の通販より早い」とか言われるほどサーヴィスがよくて人気があった。
わたしも初めてのAMIGAパーツ購入はこの店。
技術部門もあって、ToastScan(スキャンダブラ)などの商品開発、AMIGAの修理、中古品やデッドストックのリファビッシュ販売も行っていた。
ただ、この時期に購入した中古のA4000マザーボードはどうにも調子が悪く、なんども交換してもらったのである。


Interactive Live 2003 への道 — その4 Scala先生お願いします

OS3.9インストール後、調子に乗ってライティングソフトBurnIT!を入れてCD-Rを焼いてみたところ、不思議にもちゃんと焼けました(笑)。
ドライヴは自動認識しませんでしたけどね。

次は本命のScalaMM400のインストールです。
FDが11枚もあってめんどくさいです。
VideoToasterの45枚には負けますが(笑)。

はい、インストールしました。
が……動きません。
起動するとシステムがフリーズします。
2度インストールしてみましたが、同じです。
起動を試みるとなぜかデスクトップに

DF0:Unreadable

というアイコンが出現します。
Scalaってフロッピを読みにいくのかと思い、適当なディスクを入れてから起動しましたが同じでした。
システム自体がフリーズしているかと思いましたが、ATAPIドライバの「シェアウェア登録しろメッセージ」が出たりするので、動いているプロセスはあるようです。
試みにキーボードでウィンドウ操作をしてみたところ、キーボードは動きました。
マウスが止まってしまうだけかもしれません。
ドングルが腐っているかもしれないと思い、もうひとつのドングルにつけかえましたがこれも同じ。
ディスクが腐っていたかと思い、ほかのマシン(A4000T/060)にインストールしてみるとなんの問題もなく動きます。
User-Startupの記述かとか、素人なりにいろいろと原因を探ってみますが、わからず。
Scalaだけでなく、MultiViewでアニメーションを再生したりしても、デスクトップに

DF0: Unreadable

と出現します。
いったいなんなんでしょう。
しょうがないのでその問題は置いておき、ハードウェアの整備。

  • CyberStormを固定するためのスペーサー(六角型オスメスネジ)取り付け
  • CyberStormのCPUクーラー取り付け(060にはなくてもいいらしいですが)
  • マザーボードにニッケル水素電池またはボタン電池用ソケットの取り付け
  • メモリの増設

といったところでしょうか。
にしても、このPowerTowerA4000はたぶんSoftwareHutで組み立ててるのでしょうが、雑です。
ケースの中でカラカラ鳴ってるのでなにかと思ったら、どっかのネジが外れていました(笑)。
バスボードなども固定ネジをつけるべきところを省いていたりといいかげんです。

CyberStormとバスボードを外し、マザーボードをよく見ると充電池を取り外しただけでなく、ちゃんとボタン電池ホルダにつけかえられていました。
ちょっと見直しました(でも半田付けはヘタ)が、しかし、よ〜く観察すると、電池の回りは液漏れのあとがあり、パターンやチップも若干浸蝕されているようです。
ボタン電池の電圧を測ってみたところ2Vもなかったので、新品のボタン電池につけかえてもやはり時刻設定は保存できません。
時計機能が働かないのは電池切れではなく液漏れで時計チップが死んでいるのでしょう。
Scalaのフリーズなどの不具合もそのせいかもしれません。

さらに、MS-DOSフォーマットのフロッピ(2DDも2HDも)が読めないことが発覚。
PC0をSys:DEVS/Dosdriversに入れて自動マウントにしておくとAmigaのディスクを入れても永遠に待機状態でシステムがフリーズに近い状態(PC0を読もうとして時計アイコンが止まらない)になります。
FDDの不具合はほかにもあり、まとめる以下になります。

  • フォーマットできない
  • 書き込みできない
  • 2HDのディスクを読めない
  • MS-DOSのディスクを読めない

要は2DDのAmigaディスクを読むことしかできないわけです。
ドライブ自体はほかのマシンにつけかえると正常動作するので、どうやらマザーボードのFDコントローラがおかしいようです。
よくOS3.9のインストールディスクを作成できたものだと思いますが、あまり深く考えないことにします(笑)。

というわけで、マザーボードの返品決定!!
2002年6月24日、アメリカへと旅立っていきました。

新しいマザーボードが届くまで、汚い中古キーボードの分解掃除、丸洗いでもしていましょうか。
そうそう、Hutはキーボードが中古だったお詫びにPCキーボード変換アダプタLyraを送ってくれることになりました。
すでにAmigaの新品キーボードは在庫がないそうです。
にしても、春には出荷予定だったToastScanはどうなってるのでしょう。
今ごろ、Hutのスタッフが総出で半田付けしているのでしょうか。

さて、次回は荷物第2弾到着「ToastScanがんばって」篇です。

発掘原稿: Limbo-54 への道 (3)

インタラクティヴ・ライヴ「Limbo-54」とAMIGAの仕込みに関する発掘原稿です。
2002年のことを2003年になって思い出しながら書いているようです。
文章の最後に『来なかった近未来』より PAR に関する解説を引用しました。
『来なかった近未来』には平沢進が PAR のサイズにスロットに合わなくて困った話が出てきます。


Interactive Live 2003 への道 — その3 ブツ第1弾到着篇

2002年6月10日、SoftwareHutから注文品第1弾が到着しました。
内容は以下の通り。

  • PowerTower A4000 System
  • キーボード
  • マウス
  • Powerケーブル
  • OS3.1 FD
  • OS3.9 CD x2
  • OS3.1 ROM set (HighFlyer用)
  • Cyberstorm MK III 060/50MHz x2 (1機はPowerTowerに搭載済み)
  • Cyberstom ドライバFD
  • Cyberstom マニュアル
  • ScalaMM400

これに先立ち、10GBハードディスク付きの中古PARも入手してあります。
(PARの新品はすでに売っていません)
以下のものは在庫切れで、後発バッチとなりました。

  • ToastScan x 2
  • X-Surf Ethernet Board x 2

PowerTowerA4000は[060/34MB/4.5GB HD/40xCDROM]という仕様のはずでしたが、ベゼルから判断するにCD-ROMではなくCD-R/RWが装着してあるようです。
マウスは新品でしたが、キーボードは明らかに中古の小汚いものでした。
MagicPackというソフトウェアセットも附属するはずですが、ありません。
Cyberstormは2機買ったのにソフトやマニュアルは1セットしかないし、
不審な点はいろいろありますが、それはさておき、気をとりなおして起動してみます。

パワー・オン!!

…起動しません。

電源ランプはつくし、CD-Rのアクセスランプもつくので、パワーはきているようです。
Cyberstormが外れているくさいです。
分解してみると、予想通りCyberstomが外れていました。
それも当然で、アクセラレータの固定ピンが1コも装着してありません。
これでは移動のたびに外れるのはもちろん、横から縦にしただけで外れます。
固定するためのネジは後日、秋葉原ででも調達するとして、とりあえずは以前A4000Tで使っていたゆるい固定ピンで取り付け、起動しました。

ハードディスクの中味を見てみると、OS3.1がインストールしてあるだけで、あとはがらんどうです。
MagicPackも入っていませんし、おまけで入ってるはずのScalaMM300ありませんでした。
IDEのCD-R/RWドライヴも、ドライバがないので動きません。
それくらい設定してあるかと思ったことらが甘かったようです。
060のライブラリは入っていただけマシでしょうか。
ひょっとしてOS3.9がインストールされていたりして…なんてのは妄想です(笑)。

ハードウェアを点検するとほかにも問題がいろいろありました。
まず、マザーボードが中古でした。
HutのWebショッピングコーナーには、どこにもusedという表記はなく、デッドストックのマザーボードとタワーケースを組み合わせて出荷していると思いこんでいたのですが、どこからどう見ても中古です。
液漏れで故障の原因となるニッカド電池は取り外してあります。
新しい電池を取り付けたとして、果たして時計機能は生きているかどうか…。

また、さらに重要な問題が発覚しました。
バスボードがなんとPCI仕様です。
ISAスロットがありません。
これではTBCが使用できません。
どうやら、すでにタワーのデフォルトのバスボードはISAではなくPCIになっていたようです。
平沢さんに確認すると、TBCはライヴでは使わないのでないそうなので、とりあえずPCIでもよしとしました。

では、まずはOS3.9のインストールをすることにします。
ハードディスクのパーティションは現状で

  • Workbench 196MB
  • Work 1893MB
  • Work2 1898MB

となっているので、OS3.1と3.9のデュアルブートが可能なように切り直します。

さて、OS.3.1のインストール・ディスクで起動しようとしますが、グルが出てしまいます。
060のライブラリが入っていないからだろうと判断し、インストール・ディスクに入れました。
(ディスクはパンパンなので当面不要なファイルは削除しなくてはなりません)
あとでわかったことですが、アラートが出る原因はOS3.1の040ライブラリがCyberstomに適応しないためで、OS3.1の040ライブラリを削除するかCyberstom用の040ライブラリと入れ替えれば060ライブラリがなくても起動は可能なようです。

おおよそ次のような感じでパーティションを切り直してました。
(1パーティションで2Gを超えるとOSのヴァージョンによっては不具合が出るという話をどこかできいたので、2GB以下におさえておきました)

  • System0 50MB
  • System1 100MB
  • Work 2GB
  • Store 2GB

このSystem0にOS3.1をインストールし、次はOS3.9のインストールです。
そのためにはCD-ROMを使えるようにしなくてはなりません。
SCSIのCD-ROMは使っていますが、IDEのCD-ROMは今まで動作させたことがないので、チャレンジするしかなさそうです。
有料のAsmiCDFSを購入すれば話は早いのでしょうが、まずはフリーウェア、シェアウェアを試してみましょう。

Aminetから以下のファイルをダウンロードしました。

  • cd.device (Atapi_PnP300.lha)
  • AmiCDFS (amicdfs240.lha)

cd.deviceがATAPIのデバイスドライバで、AmiCDFSがファイルシステムです。
AmiCDFSは旧ヴァージョンではAmiCDROMと呼ばれていたフリーウェアで、
cd.deviceはシェアウェアのようです。

ドライブ自体が認識しやすいものだったのか、インストールや設定は問題なく
すぐに終わり、これでCD-ROMも使えるようになりました。
(もちろんCD-Rとして使うには別途、BurnIT!などライティングソフトを買わなければなりません)

OS3.9のEmergency-Disk(インストールディスク)を作成しても
デフォルトでは起動できないので、Devsドロワにcd.deviceを入れ、
DosDriversドロワのEMERGENCY_CDの中味を少し書き換えます。
具体的には
Device = “scsi.device”
という行を
Device = “cd.device”
にするだけです。

というわけでOS3.9のインストールも済みました。
ちなみにOS3.9のCDはバージョンアップしているらしく、以前買った自分のCDとはラベルからして違っていました。
なぜかEmergency-Diskで起動する途中で「ENVがないぞ」というアラートが出ます。
これはほかのマシンで試しても同様なので、ニュー・エディション3.9CDのバグかもしれません。
キャンセルすれば起動するのでいいんですけどね(笑)。

では、次回はまたまたトラブル発生です。


PAR (Personal Animation Recorder) はDPS (Digital Processing Systems) より1993年にリリースされた、IDEハードディスクに動画を記録・出力する内蔵ボード。
PAR

発掘原稿: Limbo-54 への道 (2)

インタラクティヴ・ライヴ「Limbo-54?」とAMIGAの仕込みに関する発掘原稿です。
2002年のことを2003年になって思い出しながら書いているようです。
FAMIGAへの投稿目的で書かれているので、AMIGAに関する予備知識があることが前提で、システムやパーツに関する記述も説明なしです。


Interactive Live 2003 への道 — その2 仕様決定篇

紆余曲折を経て、Amigaのメンテナンスおよび増強の計画は
以下のような方向になりました。

1.新品のPowerTower for A4000 セットを導入
2.HighFlyer4000の安定化
3.PowerTowerとHighFlyerを下記の同仕様にする

  • Cyberstorm MK III(060/50MHz)搭載
  • RAM増設
  • PowerTowerA4000にPAR搭載(HighFlyerには搭載済み)
  • ネットワークカード X-surf搭載
  • ScalaMM400インストール(1セットはあり)

4.ToastScanで液晶モニター化

不確定要素がある2台をメンテするより、1台は確実なもののほうがいいだろうというわけで、新品のPowerTower for A4000 導入を決めました。
HighFlyer4000は、タワーに近い(?)構造なので、そのケースはそのまま使ってタワーと仕様を揃えノーマルなA4000はHighFlyer4000のパーツ取りにする、というわけです。

“PowerTower for A4000″は、Elbox Computerが”E/BOX 4000″という名前で製造しているA4000(デスクトップ)用のタワー化キットですが、イギリスのショップ(ベンダ?)PowerComputingがPowerTowerと名付けて売っているようです。
購入予定のSoftwareHutでもPowerTowerという商品名で売っています。
PowerTower for A4000 (以下、PowerTowerA4000と略)には以下の仕様のバスボードがセットになっています。

  • 7 x ZORRO II/III Slots
  • 2 x Video Slots
  • 5 x ISA Slots

ただ、このころすでにPowerTower向けのMediatorPCI用バスボードも別に発売されており、それは以下の仕様になっていました。
7 x ZORRO II/III Slots
1 x Video Slot
5 x PCI Slots (Enabled by optional Mediator 4000)

わたしは最初、PCIバスがついたバスボードのことをMediatorPCIと呼ぶと思っていたんですが、PCIバスを有効にするコントローラカードがMediatorPCIなんですね。
しかも、MediatorPCI用バスボードには、PowerTower向け以外にもデスクトップ用など数種類があり、けっこう混乱した記憶があります。

で、ここで問題となるのが、PCIを取るかISAを取るかということです。
と言いますのも、搭載予定のPARはZorro用なのでどちらでもいいのですがTBCはISA用なのでPCIバスボードでは使えません。
TBCのためにはPowerTowerデフォルトのISAバスを選択することになります。

ちなみにHighFlyerのバスボードは、A4000のオリジナルバスボードと組み合わせて使うのですが、組み立てると以下のような仕様になります。

  • 4 x Zorro III Slots
  • 2 x Video Slot (1 inline with Zorro)
  • 6 x ISA Slots (3 inline with Zorro)

では、次回はようやくブツが到着したの巻です。

発掘原稿: Limbo-54 への道 (1)

インタラクティヴ・ライヴ「LIMBO-54」に関するFAMIGAへの投稿メモのようなものが発掘された。
技術寄りの話なのでAMIGAを知らないひとにはあまり面白くないだろうし、全16回もあって長いけれども、この際だから整理しなおして公開してしまおう。

タイムスタンプからすると2003年2月くらいからメモを作り始めたようで、最終更新は2004年1月。
インタラクティヴ・ライヴ「LIMBO-54」開催が2003年4月28日から5月5日にかけてで、そのDVD『Interactive Live Show 2003 LIMBO-54』のリリースが2003年11月26日なので、そのあたりに書き留めておいたのだろうと思う。

ではまず第1回。


Interactive Live 2003 への道 — その1 復活の野望篇

お題に「Interactive Live 2003 への道」とあるように、FAMIGAではすっかりおなじみのミュージシャン、平沢進さんのコンサート“LIMBO-54”の準備段階裏話みたいなものです。
もちろん、今回のライヴもFAMIGAのメンバが協力し、Amigaが大活躍しました。
これも音楽寄りの話ではなく、要はAmigaのメンテナンス話で、PowerTowerやMediatorPCIなど最近のクラシック・アミーガ事情にまつわるエピソードがけっこうありますので、書かせていただこうと考えた次第。
実はずいぶん前に書きかけたままほったらかしにしていたため、すでに記憶はかなり薄れているのですが、ライヴDVD『INTERACTIVE LIVE SHOW 2003 LIMBO-54』も出ることですし、これを機に投稿したいと思います。

話は2002年3月にさかのぼります。
当時、平沢さんは2002年末に新作のリリースとライヴを予定しており(実際は翌年になりましたが)アルバム制作にもライヴにもAmigaに活躍してもらう必要がありました。
しかし、平沢さんがメインに使っていた2台のAmigaは、両方とも故障中とのこと。
1台はHighFlyer (*1)で拡張したA4000で、こちらは不調ながらも動作するそうですが、ノーマルなA4000(D)はまったく起動しない状態。
早急になんとかせねばなりません。
というわけで、平沢さんからは以下のような増強プランが提案されました。

1.起動しないA4000の蘇生
2.HighFlyer4000の安定化
3.ノーマルA4000とHighFlyer4000を下記の同仕様にする

  • CyberStorm PPC搭載
  • RAM増設
  • Cybervision 64/3D などグラフィックカード搭載
  • ノーマルA40000にPARとTBCを搭載(HighFlyerには搭載済み)
  • ネットワークカード搭載
  • HighFlyer4000にScalaMM400インストール(ノーマルA4000にはインストール済み)

4.両機のタワー化
5.液晶モニター化

検討の結果、結局、CyberStorm PPCとCybervision 64/3Dは不要という結論になりました。
要は、平沢さんの作曲作業やライヴにはそれらのものがなくてもよく、ゴージャス化目的でなくてもよいものを搭載するとロクなことにならないのがAmigaの常と(笑)。

ここで平沢さんのインタラクティヴ・ライヴの基本となるAmigaシステムをおさらいしておきしましょう。
中心となるのはScala, Bars & Pipes, PAR (Personal Animation Recorder), そしてGenlockです。
Bars & PipesによるMIDI出力、PARによる映像(アニメーション)出力、Scalaからの映像出力、Genlockによる映像の合成、それらをすべてScalaで制御します。
物理的には、PARからのコンポジット出力とScalaなどAmigaのRGB出力はGenlockに入り、Genlockで合成された映像が会場のスクリーンに投影されます。
このScala, Bars & Pipes, PARの操作画面はすべてWorkbench画面上のウィンドウではなく、アプリケーションの独自スクリーンを使うのでグラフィック・カードは意味がないわけです。
(Bars & PipesはAmigaのネイティヴ・スクリーンではなく、グラフィック・カードの表示を使うことができますが、Workbench画面上のウィンドウで表示するわけではありません)

というわけでグラフィックス・カードの重要度は低いことになります。
グラフィックス・カード(フルカラーボード)よりもスキャンダブラ/フリッカフィクサのほうが導入する意味があるのではないか、というのが結論です。
折良く、このころSoftwareHutでは「VideoToasterやGenlockでも使える」のがウリのショップオリジナル製品ToastScanの発売がアナウンスされていましたのでこれを導入する方向に決めました。

アクセラレータは、ノーマルA4000にはコモドール製A3640(68040/25Mhz)が、HighFlyer4000にはMacro Systems製WarpEngine4040(68040/40Mhz)が載っています。
A3640については性能はともかく、RAMスロットがないので、マザーボード上の16MBが限界です。
RAMを増設するには、ほかのアクセラレータを載せ換えるか、RAMが増設できるボード類を搭載する必要があります。
一方、WarpEngine4040に関しては、そのパフォーマンスで平沢さんは不都合なしとのことでしたが、もはやWarpEngineは新品では売っていないので、2台ともWarpEngineで揃えて環境を整えるのは難しい。

2台のAmigaを「同じ仕様にする」というのは、1台がコケた時のバックアップとしてもう1台を使うためであり、不測の事態が起こりがちなライヴなどでは重要になってくるわけです。
2台のマシンをハードウェア的にもソフトウェア的にも同じ構成にしておくとパーツを入れ替えたり、ハードディスクを載せ換えたりもしやすく、アクシデントへの対応、不具合の検証もしやすいですからね。
(と、力説しなくても年季の入ったAmiganならば周知でしょうか)

さて、新品のアクセラレータで揃えるとなると、意外と選択肢は狭まります。
というか、A4000用のアクセラレータで新品で入手が容易なのはCyberstormくらいしかない(笑)。
Cyberstormは040か060、それぞれにPPCがついたものが出回っています。
PPCアクセラレータは、将来のOS4では必須とされますが、クラシックAmigaでは、一部のアプリケーションしかPPCに対応しておらず、これもまた、現状の平沢さんのシステムにとっては不要です。
将来のOS4へ備えて導入しておくという考え方もありますが、OS4が出た時にどんなPPCカードが出ているかわからないですし、OS4を使うにはAmigaOneなどマザーボードを新調したほうがいいかもしれません。
未確定要素がありすぎ、OS4への対応は、OS4が出た時に考えればいいということでPPCは見送られました。
というわけで、候補に残ったのはCyberstorm MK III(060/50MHzまたは040/40MHz)になりますが、どうせ新調するなら040ではなく060でもいいじゃないかという感じで060に決定しました。

*1…平屋のデスクトップ型A4000を2階建てにする強引な拡張キット。
スロット、ハードディスク収納スペース、電源が増える。
しかし、電源は2個に増えるだけで、増やした電源は前面のスウィッチからはオンオフできない。
また、インチネジとミリネジが混在しているようないいかげんな作りで、組み立ても分解も非常にめんどくさいです。
http://www.amiga-hardware.com/showhardware.cgi?HARDID=1331