SP-2は微笑んだか

平沢進、初の著作『SP-2』が今月末に刊行される。
3日ほど前、ようやく刷り上がってきたので、見本を届けてもらった。
編集者としてこの半年つきあってきた本なので他人事ではなく、思うことは多々あるのだが、そういう話はまた追々。

SP-2

  • SP-2 タイのニューハーフ? いいえ「第2の女性」です
  • 執筆・撮影: 平沢進
  • 発売日: 2008年10月31日(地方によって前後します)
  • 本体価格: 3500円(税別)
  • 発行: ケイオスユニオン 発売: 河出書房新社
  • ISBN 978-4-309-90806-9 C0095
  • B5変形(四六倍判) 上製 全208ページ(カラー104ページ)
  • 仕上がってきた本を手にとってまず思うのは、重たい、ということである。
    もちろん束見本で重さはわかっていたのだが、中が真っ白の束見本と違い、ちゃんと印刷されて中味のある本であるからして、手にとって読もうとする。
    数ページめくっているうちに、手にずっしり重さを感じ、さらにページをめくっていると、腕がだるくなってくる。
    重量にして1kg以上、こりゃあ、机なしでは読み続けられない本である。
    もちろん、床に置いて寝ころんでページをめくってもよいが、間違っても中空に持ち上げようとしてはいけない。
    うっかり顔面に落下しようものなら、怪我をするかもしれない。

    さらに気になるのは、本の汚れである。
    この本は布(クロス)張りになっており、布というのは皮脂や汚れを吸い取る性質がある、これ当たり前。
    よく手を洗って読書に臨まないと、本が手ぬぐいのようになってしまう。
    コーティングされた巨大な帯があるので、その部分を持つようにすれば本体に汚れがつきにくいが、そうすると帯で微笑むFiat嬢に汚れがついてしまう。
    かようなことが気になる向きには、トレーシングペーパーなどでカヴァーをすることをお薦めしたい。
    変形サイズゆえ、市販品でぴったりのカヴァーは入手困難と思われる。

    ところで先日、タイ王国を訪問したので、ぜひともFiat嬢に会うべく彼女が連日出演するゴールデン・ドーム・キャバレー・ショウ(といっても飲み屋ではなくシアター)へと向かったのであるが、なんとその日は休み。
    巻末を飾るKukkai嬢、Gun嬢の演技を堪能して帰ってきたのであった。