出来損ないのブラウザはいつまでトップで居続ける気か

出来損ないのブラウザのくせに、IE6は未だにトップシェアである。
もうじきIE7にリプレイスされそうだが、それでもまだしばらく生き残るだろう。
Win98とかIE7が使えない環境ならいざ知らず、なぜにXPでIE6を使い続けるのか理解できないが、それがプリインストールの強みなのだろう。
Windowsにおいては、きっとFirefoxやOperaなんてその存在すら知らない、というよりブラウザが「選べる」ものだということすら知らないユーザがマジョリティなのだろう。
自分に与えられた自由や権利に気づかないのが無知の恐ろしさであり、管理する側にとっては幸いなのだろう。
自由は恐怖であり、逃避・放棄すべきものなのだ。

などと真面目なフリをしてみたが、実はIE6でアルファチャンネル(透過)PNGが表示できないとは知らなかったよ、ごめんなさい、という話である。
FF3とIE7だけで検証しちゃいけませんね。
いくらできそこないでも、トップシェア様を無視しちゃいけません。
というわけで対処法(IE6やIE5.5で強引に透過PNGを表示させる方法)を検索したら、出るわ出るわ、いっぱいあるのね。

homepage.ntlworld.com/bobosola/pnghowto.htm
www.twinhelix.com/css/iepngfix/

上記が有名どこみたいで試してみたが、CSSで背景指定したPNGとHTMLで指定したPNGを重ねてきれいにIE6で表示できるのは、後者の PNGFix v2.0 Alpha だったので、ファッシネイション本家サイトに導入してみた。

XOOPSの場合は使っているテーマの組み込むのが手っ取り早い。
まずはこちらのファイルをダウンロード。
www.twinhelix.com/test/iepngfix.zip

展開してできる iepngfix.htc iepngfix_tilebg.js blank.gif の3ファイルを使用しているテーマのディレクトリへ。
もし blank.gif を同階層ではなくimagesディレクトリなどへ置く場合は、iepngfix.htc を編集して相対パスを記入しておく。

ex)
IEPNGFix.blankImg = ‘blank.gif’;
–>
IEPNGFix.blankImg = ‘images/blank.gif’;

あとはtheme.htmlのヘッダ部分に下記を追記。


<!--[if lt IE 7.]>
<style type="text/css">
img, div { behavior: url(<{$xoops_imageurl}>iepngfix.htc) }
</style>
<script type="text/javascript" src="<{$xoops_imageurl}>iepngfix_tilebg.js"></script>
<![endif]-->

相対パスではうまく動作しないみたいなので< {$xoops_imageurl}>でテーマディレクトリを指定。
IE7.x未満にだけ適用されるように、IEの独自拡張で[if lt IE 7.]と指定。
ほかのブラウザには影響ない。

これで出来損ないブラウザへの対応終了。
ありがたくドネーションをPayPalで支払ったのであった。

……とオチをつけて終わろうと思ったら、検証用に使っていたVM上のIE6で透過ではないPNGも表示されなくなった。
一瞬だけ表示されて消える怪現象。
調べてみると、WindowsでのPNGがらみの不具合は多いらしく、レジストリが壊れているせいだとか、いろいろあるが、修正できない。
結局、5年振りくらいにVMwareにWin98を再インストールしましたよ。

ID3タグの文字化けは解消したか

MP3プレーヤを新調してみた。
2年半ほど使ってきた LUXPRO の Top Tangent のバッテリが1時間ももたなくなってしまったのである。
Top Tangent は「iPod shuffleのバッタモン」と言われた商品で、そのいかがわしさとアップルをコケにした態度がよろしくて買ったのであるが、LUXPRO の商品は日本市場でほとんど見かけなくなってしまった。
Top Tangent
www.luxpro.com.tw/English/product/Top_Tangent.htm

最初は engadget で見て発売前から気になっていた Iriver の Lplayer にしようかと思っていた。
Ogg Vorbis にも対応してるし、デザインもよろしい。
Lplayer
www.iriver.co.jp/product/iriver/lplayer/

でも、動画はそんなに見ないだろうし、結局はコスト・パフォーマンスで Trancend の T.sonic 850 8GB (TS8GMP850) にしてしまった。
製品として面白みはないが、なかなかよいB級の匂いがする。
USBマスストレージとして扱えるので、小賢しいソフトは必要なく、Linuxでも問題ない。
ちゃんとパッケージには対応OSとしてLinuxも書いてある。
にしても、1ギガ1000円とはいい時代になったものだ。

T.sonic850
www.transcend.jp/Products/ModDetail.asp?ModNo=194

高機能や多機能は求めていないので、性能的には充分である。
音質は個体によって当たり外れがあるといクチコミを目にしたが、手持ちのヘッドホンで聞いてみたところ、許容範囲。
まあ、こんなもんだろう。
Top Tangent に比べると遙かにマシ(苦笑)。
ただ、最大音量が小さすぎるかな。
ファームウェアの改善でなんとかしていただけると嬉しい。

どうしても気にくわないのが日本語フォント。
Top Tangent もそうだったのだが、輸入食材のラベルに使われているような、東南アジアのホテルの日本人向けガイドに使われているような、バッタモン臭い明朝体である。
今どきフリーフォント(商用利用できるかどうかはわからないが)でもずっとマトモである。
英語もいかがなものかというフォントなので、あんま考えていないのかも。

さて、プレーヤの問題でなく困ったのがMP3のID3タグの文字化けである。
わたしのPCに入っているMP3ファイルは、リッピングした時期や環境によってファイル名およびタグの文字コードが EUC, Unicode, Shift JIS と混在しているうえに、タグのヴァージョンもまちまちである。
調べてみると、ID3 Ver2.x以降はUnicodeに統一されたそうなので、今のLinux環境に合わせてしまえば問題ないはず。
検索すると、文字コードの一括変換にはiTunesを使うのが簡単かつ便利とかあちこちで書いてあるので、試してみたが、化けたもんは化けたままである。
そもそもWindows環境で読み込むとファイル名からして化けてたりするし。
(ふだんはファイル名に日本語は使わないのだが、MP3はリッピング・ソフトが自動的に日本語にするのでそのままである)

そこで使ってみたのが、EasyTAGというLinux用のID3タグエディタ。
Fedoraに標準搭載されているにもかかわらず、これまで使ったことがなかったが、意外と使える。

easytag.sourceforge.net/
linuxsalad.blogspot.com/2007/07/easytagid3.html

「%g/%a/%b/%t」とか「%a_-_%b_(%y)/%n_-_%a_-_%t」とか、規則に沿ってタグを書き換えることができる。
自分でルールを作ることもできるが、だいたいプリセットでうまくいく。
特に便利なのが、MP3ファイルの情報を元にCDデータベースを検索し、タグを付け直す機能。
手動検索で日本語は苦手っぽいけど、アルバム単位なら自動検索でけっこうヒットする。

これでPCでも携帯プレーヤでも文字化けなし。
めでたしめでたし。

カッコの内と外

調べ物の途中でふと手に取った太宰治の文庫撰集をめくっていて、気がついた。

へぇ、太宰ってカッコの内側にマルを入れるのね。

つまり

「あれはこうなんだよ。」と彼は言った。

という表記である。
閉じ括弧の内側に句点を入れるわけだが、現代の文章作法ではあまりコレをやらない。

「あれはこうなんだよ」と彼は言った。

という表記が小説でも雑誌原稿でも一般的である。
だがそれが絶対というわけでなく、今でも絵本とかではカッコの内側にマルがあったりするし、Webなどを見ていると、いわゆる素人の文章では珍しくない。

試みに隣にあった芥川龍之介の文庫全集をめくってみると、芥川もカッコの内マル派であった。
これは時代的な問題であろうかと、師匠筋の夏目漱石の『こゝろ』に目をやると、漱石は内マル派ではなかった。
どうも時代のせいではないらしい。
ちなみに新聞表記ではカッコの外マル派が主流である。
いちいち
」。
などとなっていてむずがゆい。

もうちょっと調べてみようか。