ZERO3はダイアルアップしたか

Fedora8でウィルコムのW-SIMを使った接続をしようとしてどうもうまくいかない。
Advanced/W-ZERO3[es] やDD (WS002IN) を使った方法は検索すればぞろぞろ出てくる。

techno-st.net/2008/05/30/fedora-9-wzero3.html
blogs.dion.ne.jp/terasan/archives/2642269.html
niw.at/articles/2007/06/26/ws002in_ubuntu/ja
yuki-lab.jp/linux/eeepc.html#dd

ディストリビューションや環境によっては、モデムとして認識させるのにあれこれやらなかったりするようだが、幸い自分の環境では

/sbin/lsmod
/sbin/lsusb
/bin/dmesg

いずれのコマンドでも幸いちゃんとW-ZERO3もDDも認識されていることがわかる。
ログを見るとどうもダイアルアップの途中でコケているようだ。
初期化コマンドがダメなのかとか、いろいろ試したがだめ。
さんざん格闘して数時間。
結局、もっとマヌケな理由であることがわかった。

Gnomeの「ネットーワーク設定」の「モデム接続」には「接頭番号」「市外局番」「電話番号」とあるのだが、この「接頭番号」に数字を入れちゃダメだったのだ。
「接頭番号」は空欄にして「市外局番 0570」「電話番号 570-710##64」と入れたらうまくいった。
な〜んだ、である。

なお、GNOME PPP の利用を推奨する記述がよく見受けられるが、Fedora8の場合は、どうもかえってうまくいかないようだが、これは自分のせいかもしれない。
あ、そういえば内蔵モデムで接続したことって、1度もないな。
こんど試してみよう。

Fedora10 Preview Release は雪辱を果たしたか

Fedora10 Preview 版 が11/4にリリースされたので、インストールしてみた。

ここ数年は最新版を追っかけることもなくなっていたし、11/25の正式リリースを待ってもよかったのだが、Fedora9があまりにダメだったので、次期ヴァージョンが気になっていたのだ。
これがダメだったら、もうUbuntuに乗り換えちゃおうかな、くらいの気持ち。
あと、そろそろ64bit版に切り替えてみようかという気もあったので試してみたかったというのもある。

さて、ちょっと空き時間ができたのでインストール…くらいの軽い考えでいたのだが、そううまくいかないのが世の常。
インストールDVDをぜんぜん認識しやがらない。
DVDから起動はできるのだが、インストーラが「ディスクがないよ〜」とか言う。
Fedora6か7の時はインストーラにバグがあったので、そのせいかと思っていろいろ試してみたが、結局、丸一日費やしてわかったことは、己のDVDドライヴが壊れていた…ということである。
これ、ぜんぜんFedoraのせいじゃありません。
翌日、3000円の格安マルチドライヴを入手して再度挑戦。
VMでもよかったのだが、やっぱ実機じゃないとわからんことも多いのでね。

んー、いい感じにまとまっているのではなかろうか。
ひととおり使ってみて大きな不具合はなし。
はしばしに細かい気遣いが感じられる。
たとえば、わたしはFedora9をインストールした際のパーティションがそのまま残っていたので、Linuxユーザがよくやるように、/homeディレクトリ用パーティションは残したまま、/(ルート)ディレクトリ用パーティションその他をフォーマットして新規にインストールしたのだが、F9と同じユーザを作成すると、前回使用したホーム・ディレクトリを再利用するかどうかをシステム側が尋ねてきたりする。
これはF10特有の機能ではないのかもしれないが、いつも古いホーム・ディレクトリを再使用する場合にパーミッションの設定などが手間だったりするので、こうした配慮は嬉しい。

Fedora9で問題になった日本語環境も、SCIM+Anthyが問題なく動作していて、こうやって文章を書ける。
フォント回りはデフォルトでもまあよいが、いつも使ってるフォントはいくつかインストールした。
(Fontmatrixってフォント管理が非常に簡単になるなあ)

ただ、残念なのは、Atok X3 for Linux が通常のFedora9までの方法では動かないこと。
なにか解決策はあるのだろうが、今のところ見つかっていない。
cannaの時代に比べればAnthyはかなりいいとはいえ、やはり仕事で使うにはキツい。
慣れの問題もあるだろうと、こうして使ってみてはいるのだが、妙な変換が多い。

ネットワーク設定(特にワイヤレス)周りが大幅に改善されたらしいが、インストールしたマシンは有線LANのみのデスクトップなのでその恩恵は被っていない。
SELinux の存在感が増して、なにをやるにもしゃしゃり出てくる。
慣れれば有用なセキュリティ・ツールなのだろうが、不勉強だし、テスト環境だし、とりあえず邪魔なので、ま、いいやと無効に。

インストールした直後はGTKだったかGnomeだったかでエラーを吐きまくっていたが、アップデートを繰り返しているうち安定したようだ。
Gnomeのサウンド設定が反映されなかったり、イベント音にノイズが乗ったりするので、alsaのせいかと思ったが、Audaciousはalsaを出力プラグインにしていても問題はない。
alsaのオーディオバックエンド phonon に問題があるのか、KsCDの再生でもノイズが出る。
しかもく、データベース検索に失敗するのは、謎。
FirefoxのサウンドプラグインもXineではノイズがひどいのでMplayerに替えてみた。
使っている HDA Intel CMI9880 (C-Media)は 以前のヴァージョンでもノイズが乗りまくっていたことがあったけど、あとで改善されたので、期待。

MP3やDVDなどパテントに問題のあるライブラリなどは、すべて除外されたが、非公式リポジトリを使えば問題なし。
しかも、以前は競合が問題になった Freshrpms Livna Dribble が統合されて、RPM Fusion というのが発足したので、便利になった。

journal.mycom.co.jp/news/2008/11/04/011/index.html

Firefoxが使ってるうちにどんどん重たくなってくるのは、FedoraとFirefoxどっちの問題か。
メモリは余っているのだが、CPUの占有率が高い。

VMwareがany-anyを使ってもコンパイルできないが、これはいつもの問題だ。
有料版のWorkstationを長年使っているが、もうヴァージョン・アップはやめて、VirtualBoxに乗り換えようかな。

もろ「雑感」というより「メモ」のような原稿になってしまったが、とりあえず正式版のリリースに期待。
Atokが使えるようになれば、F8から移行してもいいかなと思う。

PhotoRecでリヴァイヴァルしたか

PhotoRecというLinux用のファイル復元ツールは非常に有用だった。

www.cgsecurity.org/wiki/PhotoRec
www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/linuxtips/987photorec.html

消してしまったMPEGファイルを復元するために使ったのだが、イッツ・ア・マジック!! イッツ・ア・ミラクル!!
まさかこんなにうまくいくとは!!
ただ、パーティション内の過去に消去した全MPEGファイルがなぜか60GBもの1ファイルになって復元されてしまい、これは困った(笑)。
Avidemuxでも読み込めないため、これじゃあ意味なしかと思ったが、MPEGファイルの自動分割設定、自動インデクス設定をしたらばうまくいったのでした。

ヒラサワはキャパに並んだか

SP-2

11月1日。
そろそろ平沢進の単行本『SP-2』が書店に並んだころだろうと、事務所近くの紀伊國屋書店渋谷店まで行ってみた。

まず、新刊コーナーを探してみる。
ない。
タレント本コーナーを探してみる。
ない。
タレントの写真集コーナーを探してみる。
ない。
サブカルチャーのコーナーを探してみる。
ない。
文学・エッセイのコーナーを探してみる。
ない。

うーむ。
店員にきいてみることにする。
店員はPCで検索したのち、この本でよいかと画面を確認させてくれる。
では、ちょっとお待ちをと、若い男性店員はすでにわたしが見て回った書棚を探しに行く。
もちろんない。

男性店員は先輩と思われる女性店員に相談する。
こんどはふた手に別れて探しに行く。
すみませんね、ほんとは客じゃないんです、担当編集なんです、すみません。
と心でつぶやきつつ、レジ前に佇んで店員の動向をうかがう。
なかなか発見されない。
店員はアート本や芸術系写真集のコーナーを眺め回している。
そうか、そういうコーナーもあったなと思って遠目に見ていると、覚えのある背表紙が書棚の上にほうに棚差しになっているではないか。
店員の目は素通りしてしまったようなので、書棚へ進み、自分の手で取る。
「これです、これ」

隣はロバート・キャパの写真集である。
名誉ではある。
しかし、営業的なことを考えるはなはだ困ったことである。
広い書店の奥まったところにある芸術系写真集のコーナーの上のほうに棚差しでは、客の目に留まる機会は非常に少ない。
せめて平台に置いてもらいたい。
理想を言えば、ロバート・キャパの隣ではなく、話題の新刊コーナーでファン・ジニ写真集であるとかB’z20周年記念本であるとか、そうした大型本と一緒に並べていただきたいのである。

書店への営業対策を考えつつ、手に取った本を申し訳なさげに書棚へ戻して紀伊國屋を後にしたのだった。
手間をかけさせてしまった店員さん、ごめんなさい。

さて、困ったのはリアル店舗だけではない。
ネット書店でも困ったことはいろいろある。

まず、最大手のAmazonであるが、配本日である10/29に”SP-2″で検索したところ、出てこない。
“SP-2 タイ””SP-2 ニューハーフ”などで検索してもヒットせず、ようやく”SP-2 平沢”で出てきた。

11/3現在ではAmazonでも”SP-2″だけでヒットするようになったが、この時点では”SP-2―タイのニューハーフ?いいえ「第2の女性」です”と、ページに掲載されたタイトルをC&Pして検索してもヒットしなかったのである。
10/29時点では『SP波動法株式攻略読本 (相場読本シリーズ2) 』とか『剣客商売 (2) (SPコミックス―時代劇シリーズ)』とか、どこがSP-2なんだか遠いにもほどがあるようなものばかりヒットしていた。
Amazonの検索システムの詳細は知らないが、きっとGoogleなどと同様に、単純な全文検索結果ではなく、実際にリンクをクリックした結果が検索結果の順位に反映されたりするシステムなのろう。

紀伊國屋やセブンアンドワイなどでは、早い時期から”SP-2″でちゃんとヒットしていたし、読者にとってはそっちのほうがありがたいのではないかと思う。
bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=SP-2
www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32154489
www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032154489&Action_id=121&Sza_id=B0

ちなみに、ビーケーワンは”SP-2″ではヒットせず”エスピーツー”でなくてはならないようだ。
www.bk1.jp/product/03049458

八重洲ブックセンターでは”エスピー ツー”とキーワードを分けなければヒットしなかった。
yaesu-book.jp/netshop/index.cgi?ses_id=&allkey=%2Bauthor%3A%CA%BF%C2%F4%BF%CA&key=&top=0&cd=51&btob_flg=$bto_flg$&predsp_id=41&dsp_id=42&nextdsp_id=41&popdsp_id=&bid=2230174

面白いのは三省堂で、各店のどのコーナーに置いているのかまで、検索結果で表示される。
やっぱり、写真、美術書、アートにくくられるのか。
www.books-sanseido.co.jp/reserve/zaikoDetail.do?pageNo=1&action=%8D%DD%8C%C9&isbn=4309908063

また、Amazonは一般書店と異なる流通システムをとっているせいか、11/3現在、本の内容紹介が掲載されていない。
本来は取次経由で注文票や本の内容紹介は各書店へ伝播しているはずなのである。
表紙写真もAmazonでは11/2か11/3にようやく掲載されたが、それ以前はなかったので、しょうがなくユーザ投稿の形で掲載した。
そういえば、一部のネット書店では、サブタイトルが途中で切れてしまう現象があって、登録システムのせいだとは思うが、謎である。

www.jbook.co.jp/p/p.aspx/3667577/s/~6b19cf0ce
books.yahoo.co.jp/book_detail/32154489
(と思ったら、とりあえずYahoo!ブックスは修正されているようだ)

表紙写真といえば、どうもよくわからないのが、ネット書店によって掲載写真が違っている点である。
本来は、出版社側から配布されている写真、この本で言えば上に掲載したのと同じ写真がネット書店でも掲載されているはずなのであるが、上記リンクを見てもらえればわかる通り、まちまちなのである。
たぶんオフィシャルな写真がちゃんと届いていなかったために書店もしくは流通が独自に撮影(スキャン)したと思われるが、みなさん手間をかけさせて済みません。

ec2.images-amazon.com/images/I/41puqtKuq5L._SS500_.jpg
img.7andy.jp/bks/images/b9/32154489.JPG
bookweb.kinokuniya.co.jp/imgdata/large/4309908063.jpg
(紀伊國屋なんかはシュリンクの上からスキャンしたようだ)

でも、そういえば『改訂復刻版 音楽産業廃棄物』でも、Amazonなど表紙写真はオフィシャルのもではなかったなあ。
どういう原因なのか、こんどはちゃんと調べてみることにしよう。

こうしたことは、もちろん書店側に一方的な非があるわけでない。
今回は発行元と発売元が異なるので、連携の問題もあるかもしれないし、営業的な問題かもしれない。
制作担当である、わたしの責任もあるかもしれない。
今からできる対策はしておき、今後の反省材料としたい。

と、いつになく真面目に締めてみる。