言葉の力

友人が子を授かったとのことで、それを祝う場で、久しぶりに弟に会った。
そこに集ったのは、80年代にライヴ・ハウスへ通ったりした友人たちであり、弟もその一員だからである。
なぜ弟もその一員かというと、学生時代は同じアパートでずっと一緒に住んでいたためである。

そこで友人から、弟もWeblogを綴っていると聞き、軽く驚いた。
その友人も検索していてたまたま知ったらしい。
今どきブログくらい誰でも書くご時世ではある。
また「いやあ、兄さん、こんどボクもブログというものをひとつ始めてね」などと報告するような気持ちの悪い関係でもない。
だから、兄の知らぬ間に弟がブログくらい始めていたっていっこうにかまわないのだけど、弟はネットには疎いほうだったし、ネット上で発言するということに積極的だとは思えなかったので、少々意外だったのだ。
数年前に個人事業主になって変化があったのかもしれない。

帰宅後、検索をかけてみたら、あっさり見つかった。
平凡な名前なのだが、職種を加えてキーワードにしたら、いちばん上にヒットした。
もしかして人気サイトなのか(笑)。
生意気に仕事用とプライヴェートなブログを分けているぞ、ふむふむ。

弟とは実家でも同じ部屋であり、一緒に暮らした期間は親より長い。
しかし、バカ話や表面的な会話はしても、あまり深い話はしたことがない。
兄弟なんてどこもそんなものだろう。
人生について語り合う兄弟というのは、自分はちょっとイヤだ。

弟はアマチュア・バンドで作詞・作曲をしていて、曲を聴いた時、そこには自分のまったく知らない人間がいて驚いた記憶がある。
ああ、こういうことを感じ、考えている人間なのかと。
感動したと言ってもいいかもしれない。
ただ、それと同時に鶴の機織り部屋を覗いたような気まずさもあった。
なんだか気恥ずかしくて、自分のほうが照れてしまう。

音楽と建築の話がメインのブログを読み、その時と似たような感覚が起こった。
やはりそこには自分の知らない弟がいた。
言葉を介して知る弟は別人である。

なかなか文章は面白い。
取り上げるネタもいい。
Youtueの動画をベタベタ貼るところはいかにも素人くさいが、それもよし。
弟はわたしの友人にもたいへん評判がよく、わたしと違ってたいへんナイス・ガイである。
そうした部分も文章から垣間見える。
でも、なんだか照れくさい。

一応、ブックマークはしたものの、更新をチェックするかどうかはわからない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です