カッコの内と外

調べ物の途中でふと手に取った太宰治の文庫撰集をめくっていて、気がついた。

へぇ、太宰ってカッコの内側にマルを入れるのね。

つまり

「あれはこうなんだよ。」と彼は言った。

という表記である。
閉じ括弧の内側に句点を入れるわけだが、現代の文章作法ではあまりコレをやらない。

「あれはこうなんだよ」と彼は言った。

という表記が小説でも雑誌原稿でも一般的である。
だがそれが絶対というわけでなく、今でも絵本とかではカッコの内側にマルがあったりするし、Webなどを見ていると、いわゆる素人の文章では珍しくない。

試みに隣にあった芥川龍之介の文庫全集をめくってみると、芥川もカッコの内マル派であった。
これは時代的な問題であろうかと、師匠筋の夏目漱石の『こゝろ』に目をやると、漱石は内マル派ではなかった。
どうも時代のせいではないらしい。
ちなみに新聞表記ではカッコの外マル派が主流である。
いちいち
」。
などとなっていてむずがゆい。

もうちょっと調べてみようか。

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