Fedora 11 PR は動いたか (III) ATOK X3 for Linux 篇

マザーボード ASUS M4A79T Deluxe がLinuxで動作するかどうか不安があったが、あっけなく動いた、という話を書いた。
ところがこのマザーボード、実はちゃんとLinux用ドライヴァがCD-ROMに収録されていたのである。
そんなに心配することはなかったのである。
Express Gate をインストールしようとして初めて気づいたのだが、そういうことはちゃんと商品紹介ページに書いておいてもらいたいものである。
それとも、今どきのマザーボードはLinuxドライヴァが用意されていて当然なんだろうか。
いや、そんなことはないだろう。
たぶん「Linux Ready」とか謳うと、サポートがめんどくさいんだろうな。
あくまでLinuxのサポートはおまけってことで、こっそりドライヴァを添付しているわけだ(断定)。
でもまあ、もちろんドライヴァはないよりはあったほうがよいわけで、幸いFedora11は苦もなく動いたが、そうじゃないディストリビューションだってあるはず。

Fedora11PR
▲カスタマイズしてしまっているのであまり役に立たないFedora11のスクリーンショット。 一応、右下にATOKパレットが見える。

というわけで、OSはとりあえずちゃんと動いたので、環境整備その1、ATOK X3 for Linux のインストール。
結果から言えば、これもFedora10(x86_64)と同様、ちょっとした手間をかければ問題なく動く。
まずはここらへんを参考にしていただきたい。

備忘録替わりに、段取りを書いておく。
だいたいはrootで非X環境(Control+Alt+F2)の作業になる。
ATOK X3 は64bit対応なのだが、やはりライブラリがないとか場所が違うとかの問題が多々ある。
最初に以下のようにリンクを張っておかないと、インストーラがコケる。

# ln -s /etc/gtk-2.0/x86_64-redhat-linux-gnu/gtk.immodules /etc/gtk-2.0/gtk.immodules
# ln -s /usr/bin/gtk-query-immodules-2.0-64 /usr/bin/gtk-query-immodules-2.0

あとはCD-ROMから通常通りインストール。
アップデータ atokx3up2.tar.gz をダウンロードしておき、/tmpなどに展開、インストール。
サンプルスクリプトで設定ファイルを作成し、起動設定する。
ついでにIIIMF ステータス非表示ツール(iiimf_status_hide.gz)をダウンロードし、/tmpなどに展開し、それもインストール。

# /media/ATOKX3/setupatok.sh
# /tmp/atokx3up2/setupatok_up2.sh
# /opt/atokx3/sample/setting_redhat5.sh
# cp /tmp/iiimf_status_hide /opt/atokx3/sample/

iiimf.conf を編集する。

# vi /etc/X11/xinit/xinput.d/iiimf.conf

コメントアウトしているのがデフォルトの設定である。

IM=iiimx
#XIM_PROGRAM=iiimx
XIM_PROGRAM=/usr/bin/iiimx
XIM_ARGS=-iiimd
GTK_IM_MODULE=iiim
QT_IM_MODULE=xim
#gnome-im-settings-daemon > /dev/null
DISABLE_IMSETTINGS=true
export HTT_DISABLE_STATUS_WINDOW=t
export HTT_GENERATES_KANAKEY=t
export HTT_USES_LINUX_XKEYSYM=t
export HTT_IGNORES_LOCK_MASK=t
export JS_FEEDBACK_CONVERT=t
/opt/atokx3/sample/iiimf_status_hide

前は /opt/atokx3/bin/atokx3start.sh >& /dev/null と書いていたが、DISABLE_IMSETTINGS=true で済むようだ。
ここまでの作業が終わったら、一般ユーザでログインし直し、ターミナルから以下のコマンドを入力する。

# /opt/atokx3/bin/atokx3start.sh

たいていは32bit版ライブラリが足りないというエラーが出るので、そのライブラリをyumでインストールしていく。
足りないライブラリがどのパッケージかは、こんな感じで調べておく。

# yum provides xxxxx
# yum install xxxxxx.i586

足りないライブラリをインストールしていき、iiimx が動作するようになれば問題ない。

$ iiimx
iiimx : Error - iiimx is already running...

…のはずなのだが、ここに落とし穴があった。
一見、ライブラリ不足のエラーが出なくなって、ちゃんとiiimxが動いているようでいても、実は動いていないということがある。
上記の状態になってもAtokが起動しないようならば、いったん、iiimxを停止して、再度起動してみる。

# ps ax | grep iiimx
3007 ? S 0:00 /usr/bin/iiimx -iiimd
# kill 3007
# /opt/atokx3/bin/atokx3start.sh

すると、またまたエラーを吐いていたりするので、yumでライブラリを追加していく。
わたしの環境では、結果的には以下のようなライブラリを追加インストールして(依存関係の解消で結果的にはさらに多くのライブラリが入る)Atokが動くようになった。

# yum install glibc.i686 libSM.i586 libX11.i586 libXt.i586 pam.i586 tcp_wrappers-libs.i586 libstdc++.i586 gtk+.i586 glib.i586 gtk2.i586 libxml2.i586

終わってしまえばこれだけなのだが、上記の落とし穴のせいでまたしてもはまってしまった。


5/12追記

Atokの変換候補の語句説明が、なぜか縦書きになるなどの不具合が確認された。
あまり使わない機能だし、読めないこともないからいいが、こんな感じ。

atok_01atok_02


6/4追記

解決した。

ATOK X3 for Linux が GTK+ 2.16 に対応

コメントを残す