中東や北アフリカの「革命」では、インターネットが役立ったと同時に、インターネットの弱点も露わにした。
インターネットが結局はクライアント&サーバ型のヒエラルキで成り立っているため、為政者によって簡単に切断できるということことだ。
これは震災でも同じ。
今回の大震災でもインターネットは機能していたし、特に東京圏ではほとんど問題なかったようである。
しかし、それは「たまたま」であって、 ピア・トゥ・ピアのようなメッシュ・ネットワークでなければ、災害時に役立つ保証はない。
情報インフラストラクチャ(基盤)だけではなく、震災で大活躍したtwitterのような疑似P2P的サーヴィスも、実質はクライアント&サーバ型であって、そうそう頼りにはできない。
インフラストラクチャやサーヴィスより根源的な問題なのは、クライアント&サーバ型心性のようなものである。
twitter を眺めていると「ガンバレ・ニッポン」的な悪気のないにわかナショナリストが散見される。
なんでここで 国家にぶらさがった、もしくは国家を媒介としたコミュニケイションを求めるのか。
コミュニケイション不能の津波に飲まれたとしか思えない。
さらにひどいのは「こんな時こそ天皇陛下のお言葉を」なんてtweetまである。
本気が冗談かわからないが、コミュニケイション不能の被曝に冒されたとしか思えない。
Ustreamのコメントなんかを見ていても、日の丸をあしらったネトウヨ系のアイコンは幼稚なヤジや消費者的苦情ばかり。
これまたコミュニケイション不能の瓦礫に埋もれているようだった。
全部が全部そうだとは言わないが、象徴的に言えばそういうことだ。
スーパー・マーケットで在庫を洗いざらい買い込もうとするひと。
これもまたコミュニケイション不能の地割れに落ちた亡者だ。
なにものかをおしいただくことなく、1対1でつながれるコミュニケイション能力とその連鎖が、非常時にこそ必要。
メッシュネットワーク